タイラバでのメインターゲットは言うまでもなくマダイですが、その他さまざまな魚が釣れるのも魅力のひとつ。
たま~に出会える高級魚は、とてもテンションが上がります。
釣れる魚は地域や季節によっても異なりますが、今回は愛媛県松山市沖でタイラバ仕掛けで釣れる魚をご紹介します。
タイラバで釣れる魚の販売価格(価値)について
その前に
以下で取り上げる「タイラバで釣れる魚」は、松山市公設水産地方卸売市場の卸値も記載しています。
なお1月・7月の平均的な卸値の日を抜粋。
表記は1キロあたりの卸値
高値(その日の取引で最も高かった価格)
中値(その日の取引で最も多く取引された価格※平均価格ではありません)
安値(その日の取引で中値未満の価格のうち、最も多く取引された価格※最安値ではありません)
となります。
高値で取引された魚は、料亭や高級鮨屋に卸される高クオリティーの魚。
自分で釣りあげてストレスなく素早く締めた魚は、流通・流通過程の扱い方などを考えると、高値取引以上の価値がある魚!
可能な限り釣りあげた魚は、手際よく締めて血抜きを行って下さい。
関連記事→真鯛の締め方 〆るマダイの脳天はここを狙え!神経抜きや血抜き方法
関連記事→魚の締め方が上達する練習方法!アジの締め方・脳天の場所・なめろうの作り方
魚の価値は、冬場・夏場の1キロあたりの高値を、釣れた魚の重量を計測して計算すると、正確な卸値価格が分かります。
また、一般的な魚屋の利益は3割と言われていますので
卸値÷0.7=釣りあげた魚の販売価格(価値)となります。
たとえば1月に釣れたマダイが50cm(1.5キロ)なら
2,376円×1.5=3,564円
3,564円÷0.7=5,091円が、店頭販売価格(価値)となります。
そんな事を考えなくても釣りは楽しめますが、安価なフィッシング用のデジタルスケールがあれば、船の上でも釣りあげた魚の価値が分かるようになります。
私は一応タックルボックスに入れています。
今からご紹介する魚が釣れた時には、冬場・夏場の卸値を参考に価値を計算してみて下さい。
タイラバで釣れる魚と卸値について
ここで掲載されている魚は、ほとんど釣りあげたことがありますが、画像データーが残っていません。
この記事は、ゆっくりと画像を更新しながら作っていきます。
マダイ
まずはメインターゲットのマダイ
松山沖のマダイのアベレージサイズは40~50cm
高額で取引される60cmのマダイに出会うことも珍しくありません。
関連記事→松山市で鯛ラバ釣りが可能な遊漁船一覧!愛媛県で瀬戸内マダイを釣ろうよ
天然活鯛 高値2,376円・中値1,080円・安値864円(1月)
天然活鯛 高値2,160円・中値410円・安値324円(7月)
麦わら鯛とよばれ味が落ちるとされる7月と、脂が乗って美味しい時期の1月の卸値を比べてみてると、もっとも取引される中値では2倍違います。
ドチザメ
タイラバでは釣れて一番嫌われるのがサメ
やり取りの最中に、微妙な首の振り方や違和感はあるのですが、マダイのひきと結構似ているんですよね。
潮が早かったら同船者の方とオマツリして、ラインが高切れなんてことも起こってしまいます。
リーダーはザラザラになるので交換が必要。
ほぼ100%の確立でリリースされます。
なんとなくサメは、似た目が悪い、アンモニア臭い、捌くのがイヤ、美味しくなさそう
などの理由で敬遠されています。
筆者も、どこかの居酒屋で1度か2度、酔った時に湯ざらしを食べたことがあるかの記憶。
魚屋で見かけても購入したことをありません。
しかしながら、調べてみると20年ぐらい前までは、夏のサメはキロ1万円で取引されてた時代もあったみたいです。
詳しくは→サメはおいしい夏の味・季節料理魚吉
今度釣れたらキープして食べてみたいと思います。
で釣れたのでキープして
捌いて記事にしようと
刺身と湯ざらしを食てみました。
う~ん。
捌く時やっぱり匂う
味が無い、また食べたいとは思わないのが正直な感想。
お店で出されたら食べれるかな~って感じだったので、記事にするのも却下!
美味しいとレビューしている人は絶対ウソ!
昔から食べている人は、食べる時にかすかに感じるアンモニア臭がクセになるのかも
味が無いのが夏にはサッパリに感じるのか…
高値378円・中値378円・安値108円(1月)
高値324円・中値54円・安値54年(7月)
愛媛県伊予市ではドチザメ=イサバ
南予ではイサバフカ・愛媛県宇和郡ではノークリの名で流通しています。
ホシザメ
ドチザメ科のサメ
松山市ではあまりサメは食べないので、ドチザメもホシザメも分類せずにサメとだけ呼びますが、松山沖タイラバで釣れるサメは、このどちらかだと思います。
愛媛県伊予市ではホシザメ=ノークリ・ホシブカ
南予ではホシブカの名で流通しています。
卸値はドチザメを参考に
ホウボウ
画像はホウボウ・ハマチ・マゴチ
ホウボウもタイラバでよく釣れます。
ホウボウは刺身より煮付けが美味しいです。
生で食べるなら白みそのタタキがオススメ。
高値1,080円・中値1,080円・安値540円(1月)
高値1,836円・中値972円・安値864円(7月)
カサゴ(ホゴ)
なにか魚はついているけど、手ごたえが無いな~と思ったら小さなホゴが釣れている時が多いです。
高値1,944円・中値1,080円・安値324円(1月)
高値2,160円・中値1,296円・安値1,080円(7月)
ウッカリカサゴ
カサゴは、カサゴ・アヤメカサゴ・ウッカリカサゴの3種類
南予で釣れるのは珍しくありませんが、松山沖ではめったに釣れません。
しかも市場には出回らない魚なので、なかなか食べることもできません。
中島沖 2023年にタイラバで釣り上げたウッカリカサゴ
レア度からして1キロ4,000円の卸値で計算してみて下さい。
ハマチ(ヤズ)
タイラバに青物がかなりの確立でヒットします。
ハマチとブリの境界線は大きく分けて関東、関西で違い
関東
モジャコ(稚魚)→ワカシ(20cm)→イナダ(40cm)→ワラサ(60cm)→ブリ(80cm以上)
関西
モジャコ(稚魚)→ツバス(20cm)→ハマチ(40cm)→メジロ(60cm)→ブリ(80cm以上)
愛媛県松山沖では
ツバス(20cm)→ヤズ(40cm)→ハマチ(70cm)→ブリ(80cm以上)
で分類している方が多いと思います。
ただし人によって、90cm以上がブリ、いや1メートル以上と分類や呼び名は様々。
そのあたりは、なんとなくの雰囲気で!
松山沖タイラバでは40~70cmのヤズ・ハマチが釣れることが多いです。
ヤズは、高値540円・中値540円・安値162円(1月)
高値なし・中値540円・安値なし(7月)
ハマチは、高値1,944円・中値594円・安値540円(1月)
高値810円・中値810円・安値754円(7月)
ヤズは年中安いですし、ハマチも夏場は安いですね。
エソ
エソもタイラバでたま~に釣れます。
吸い物やすり身にしたら美味しい魚ですが、価格も安いですし小骨が多いのでリリースする方が大半。
高値270円・中値なし・安値108円(1月)
高値216円・中値216円・安値130円(7月)
ワニゴチ
松山沖では、タイラバにはマゴチ・ワニゴニどちらも釣れますが、若干ワニゴチの方が釣れることが多い気がします。
流通量が少ないのか、市況には反映されていません。
マゴチより少し安いイメージで、卸値は1キロ800円。
マゴチ
マゴチも高級魚ですが、市況には反映されていません。
流通量が少ないのか、県外に送っているのか?
マゴチの卸値は1キロ1,100円が目安。
通販だけ結構高いですが…
アコウ(キジハタ)
遊漁船 龍幸丸 | 愛媛県松山市・タイラバ・ジギングより友人の画像を拝借。
アコウはタイラバで釣れると嬉しい魚です。
値段も高いですし、夏場のアコウはマダイより美味しいです。
高値2,700円・中値1,836円・安値1,836円(1月)
高値3,240円・中値1,944円・安値1,728円(7月)
コウイカ
秋のタイラバで釣れます。
タイラバを抱いているだけなので、そのまま抜きあげるとなかなか取り込むことができません。
また強引に取り込むと船がスミまみれになるので、コウイカが釣れた際にはタモですくってスミを吐かせてから取り込むのがベスト!
分からなければ船長に声を掛けてみて下さい。
高値2,484円・中値1,944円・安値1,620円(1月)
高値1,620円・中値なし・安値1,296円(7月)
コブダイ
コブダイもたまに釣れる魚。
市場に出回ることの少ない魚でレアですが、釣れて嬉しい魚ではありません。
コブダイの卸値は1キロ800円のイメージ。
イラ
画質が悪いですがイラは残っていました。(左上)
イラは、南予に多く生息し松山沖ではごくたまに釣れる魚。
私も、過去1回だけ興居島沖で釣ったことがあります。
こちらもコブダイ同様、市場に出回ることの少ない魚でレアですが、釣れて嬉しい魚ではありません。
イラの卸値は1キロ800円のイメージ。
ショサイフグ
フグは毒があるのでトラフグ以外は持ち帰らない方が殆どですが、近年特に冬場は卸値が上昇して販売価格も高くなっています。
フグか~と気にもしないで、即リリースしているので何フグが釣れたか確認しない方も多いと思いますが、少しもったいないです。
ショウサイフグは、松山市内鮮魚では「ナゴヤフグ」の名で流通。
※厳密には「ナゴヤフグ」の名前で、マフグ・クサフグ・ヒガンフグの場合もありますが、主にはショウサイフグ!
特に唐揚げにすると美味しい魚です。
フグは自分で捌いて人に提供するのは違法ですが、自分で食べるのは違法ではありません。
しかしながら、持ち込みで捌いてくれる鮮魚店も多数ありますので、それらを利用するのが安全だと思います。
本日の市況(水産市場)には天然ふぐの記載だけですが、種類を判別するのも難しいですし可食部位も違ってきます。
また近年違う種類のフグ同士のハイブリッドなども混じっている時もあるので、注意が必要です。
卸値は、天然ふぐの項目しかないんですが、価格からしてショサイフグやサバフグの価格だと思います。
高値1,404円・中値864円・安値756円(7月)
高値1,620円・中値1,296円・安値810円(7月)
ヒガンフグ
ショウサイフグの剥き身と一緒になって流通していたり、店によっては「ナゴヤフグ」としても販売されています。
干物なんかにすることも多いフグです。
卸値はショウサイフグを参考に中値ぐらいのイメージ。
サバフグ
サバフグも結構釣れます。
ショウサイフグよりも刺身で食べる場合は若干味が落ちます。
しかしながら鍋・唐揚げとかなら美味しく食べられます。
卸値はショウサイフグを参考に中値ぐらいのイメージ。
シマフグ
カラフルなシマフグはたま~に釣れるイメージ。
私は2回だけ釣り上げたことがあります。
トラフグ属ですが、水分が多めの魚。
しかしながら鍋で食べると美味しい魚です。
価格は冬に「丸忠」で購入したシマフグを参考に
関連記事→三津浜の魚屋「丸忠」を紹介!深浦産かつおで作るタタキが旨い鮮魚店
トラフグ
トラフグはタイラバで釣れて嬉しい魚No1
同船者の方が4回ぐらい釣り上げたのを観た事がありますが、私はまだ釣ったことがありません。
めっちゃ釣りたい!
トラフグの卸値は、需要の多い冬は養殖ふぐの2倍で計算・夏は1.4倍で計算
養殖ふぐ 高値4,320円(1月)なので天然トラフグの卸値は8,640円
養殖ふぐ 高値3,672円(7月)なので天然トラフグの卸値は5,140円が目安だと思います。
マアジ
タイラバにヒットしてくるようなマアジは、たいがいコンディションも良くデカイです。
釣れて嬉しい魚です。
佐田岬半島では岬アジ
大分では関アジと呼ばれる高級魚。
活アジ 高値3,780円・中値648円・安値324円(1月)
活アジ 高値3,780円・中値972円・安値864円(7月)
マサバ
マサバをアアジ同様ヒットしたらデカイです。
佐田岬半島では岬サバ
大分では関さばと呼ばれる高級魚。
活さば 高値1,080円・中値1,080円・安値756円(1月)
活さば 高値1,080円・中値648円・安値648円(7月)
ゴマサバ
真夏にイワシなんかを食べているゴマサバは最高に美味しいです。
こちらも釣れて嬉しい魚。
高値なし・中値なし475円・安値なし(1月)
高値1,728円・中値なし・安値194円(7月)
オコゼ
おこぜも釣れて嬉しい魚ですが、背ビレには毒があるので締めた後に必ずフィッシンググリップを使い
ハサミで背ビレを落として下さい。
高値3,780円・中値756円・安値540円(1月)
高値2,160円・中値864円・安値756円(7月)
オオニベ
ニベ科最大の大きさになるオオニベは、松山沖でも時々メータークラスが釣れます。
あまり人気がないので値段は安価。
高値なし・中値270円・安値なし(1月)
高値378円・中値270円・安値216円(7月)
ハモ
ハモも釣れますが、歯が鋭い、クネクネして気持ち悪い、捌くのが難しそう、骨切りが大変などの理由でリリースされる方が多いです。
夏場のハモは瀬戸内を代表しますし、高値で取引されます。
素手は危ないので、必ずハリは外さずフィシンググリップか
ハモハサミはめっちゃ高いので
うなぎハサミや
タチウオハサミなどで掴んでから素早く締めて下さい。
高値540円・中値432円・安値93円(1月)
高値2,160円・中値432円・安値324円(7月)
タチウオ
タチウオも釣れますが、歯が鋭いので釣り上げるのが難しい魚。
あまり重量がなく、PEラインがスパっと切れたり、リーダーが切れたら大体タチウオです。
狙って釣ってないので、サイズは小さいことが多いような気がします。
高値3,247円・中値756円・安値540円(1月)
高値2,700円・中値2,484円・安値1,296円(7月)
サワラ(サゴシ)
遊漁船 龍幸丸 | 愛媛県松山市・タイラバ・ジギングより友人の画像を拝借。
サワラ、サゴシも釣れますが、こちらも歯が鋭いので釣り上げるのが非常に難しい魚。
特にサワラはハリが掛った場所が全てで、釣り上げれる確立が変わります。
サゴシは、高値1727円・中値918円・安値864円(1月)
高値1,728円・中値1,242円・安値1,188円(7月)
サワラは、 高値2,160円・中値1,296円・安値1,188円(1月)
高値2,484円・中値1,242円・1,080円(7月)
ヒラメ
タイラバで釣れると非常に嬉しい魚。
高値3,024円・中値2,160円・安値540円(7月)
高値2,700円・中値810円・安値648円(7月)
タイラバ歴13年にして2023年にはじめて釣ることができました。
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ヒラメが釣れたタイラバはオモック改良版のオモラバ
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マダイ以外の魚を効率よく釣り上げる方法
マダイが釣れるポイントにはマダイだけではなく様々な魚が生息しています。
海にはどんな大物がいるか分かりません。
釣り上げることのできる確率をあげるには、なるべく太いPEラインとリーダーを使うこと!
太いシステムなら多少強引なやり取りをしても、ラインブレークもしません。
70マダイまでなら一般的なPEライン0.8号とリーダー2.5号か3号の組み合わせでも大丈夫ですが、それ以上の大きさならPEライン1号とリーダー4号は欲しい所。
PEライン0.8号とリーダー3号でも時間を掛ければ、オオニベ、ブリ、ハマチなども釣り上げれることができますが、やはり細すぎます。
関連記事→なぜ初心者はPEライン1号、リーダー4号の組み合わせ?
以上のような考えから、特に初心者や女性の方にはPEライン1号
とリーダー4号の組み合わせをオススメしています。