能登切り出し七輪と紀州備長炭でサンマを焼いて食べる!国産七輪の選び方や製造元(パート1)の続きです。

あまりにも長文のため分けました。

ここでは能登切り出し七輪に最適な炭について!




七輪に最適な炭を探す!黒炭と白炭の違い

七輪に限らずBBQグリルでも炭選びはとても重要!

炭は黒炭と白炭の2種類があります。

黒炭について

国産の黒炭は、クヌギ・ナラ・カシ・マツ

外国産の黒炭は、マングローブ・ヤシガラなどが主な原材料。

炭が焼かれる釜の温度は400~700度。

黒炭の区分は固定炭素75%以上、精錬度2~8度の木炭となります。

特徴としては

値段が安い。

簡単に着火できるので初心者でも扱いやすい。

ケムリや炎が立ちやすく遠赤外線効果はそこそこ。

崩れやすく燃焼時間が早い。

一般的に見かける機会が多いホームセンターの黒炭。

マングローブ炭

この炭はマングローブで作られています。

この炭でBBQをするのは、ワイワイガチャガチャ大人数や10代~20代前半まで…

私はBBQによばれてこの炭が出てきたら「この人センス無いな~!」と思ってしまいます。

七輪やBBQコンロには岩手切炭 楢(ナラ)一級か

高知 土佐木炭 樫(カシ)一級など国産の上質な黒炭を使いましょう。

私はBBQの時に使っているのは、ウェーバー スモーキージョーとこの2種類の炭や

ウェーバースモーキジョー

高知木炭と岩手切炭

田舎暮らしの友人のおじいちゃんが作った切炭(50年以上物のクヌギ・ナラの炭)を頂いたので雰囲気によって使い分けています。

田舎

クヌギ・ナラ黒炭

この炭の品質もとても良いものですが、何と言っても俵が素晴らしい!

今購入しようと思ってもこの雰囲気はなかなか。

炭俵

昔の人は凄いな~と感心。

白炭について

国産の白炭は、ウバメガシ・ナラ・カシ・ミカン・オガクズ

外国産の白炭は、マイテュー・マイコー(ラオス)・ユーカリ・ライチ(ベトナム)・ウガメガシ・カシ(中国)オガクズなどが主な原材料。

炭が焼かれる釜の温度は1000度以上。

白炭の区分は固定炭素85%以上、精錬度0~3度の木炭となり、白炭の中でも備長炭の区分は固定炭素95%以上、精錬度0~2度の木炭となります。

特徴としては

値段が高い。

着火が難しいので中級者~上級者向き。

ケムリや炎も立ちにくく遠赤外線効果も高い。

崩れにくく燃焼時間が長い。

オガ炭や輸入品の白炭も備長炭と銘打って販売していますが、社団法人全国燃料協会・日本木炭新用途協議会・全国木炭協会が定めた「木炭の基準」では、白炭のうちウバメガシ、カシを炭化したもので、精錬度が0~3の木炭が備長炭と決められています。

従って私の中では、備長炭は紀州備長炭(ウバメガシ・カシ)・土佐備長炭(ウバメガシ・カシ)・伊豫備長炭(ウバメガシ)・日向備長炭(カシ)の4種類だと思っています。

※秋田備長炭も上質な白炭ですが原木は水楢(ミズナラ)となります。

マイテュー(ラオス産)や

ユーカリ(ベトナム産)の備長炭製法で作られた白炭は、国産備長炭に比べて安価で購入できますが品質が格段に違います。

ウガメガシ・カシ(中国産)の備長炭製法で作られた白炭は、良質な物も多いようですが現在輸出規制により以前に比べて手に入りにくい状態です。

ラオス産備長炭の参考一般販売価格は、上丸15kg 7344円 1kgあたり490円

ベトナム産備長炭の参考一般販売価格は、上丸15kg 5832円 1kgあたり388円

中国産備長炭の参考一般販売価格は、上丸15kg 8100円 1kgあたり540円

オガクズで作ったオガ炭(白炭)はかなり安価で購入でき着火も簡単ですが、あまりにも風情がないので個人的にはウ~ンって感じ…。

中国産オガ備長炭の参考一般販売価格は、1級カット10kg 2138円 1kgあたり214円

これらの海外で作られる白炭(備長炭と銘打ったもの)は国産備長炭に比べ安価で購入できるメリットはありますが、完成から消費者に届く間にどうしても時間が掛かるため湿気で爆ぜる製品も多いです。

値段は少し高いですが、切り出し七輪にはやはり本物の国産備長炭を選びたいものです。

国産備長炭の選び方

それでは、角型七輪に最適な国産備長炭を選んでいきましょう。

紀州備長炭

備長炭と言えば紀州備長炭!

紀州備長炭は備長炭の発祥地で、江戸時代 元禄年間(1688~1703)に作られるようになりました。

現在もこの地方で誕生した伝統的な備長炭の製法を受け継ぎ、和歌山県の中央部から南部で作られています。

炭の原材料は馬目樫(ウバメガシ)と樫(カシ)となります。

参考一般販売価格 紀州備長炭上小丸15kg 20,520円 1kgあたり1,368円

ウバメガシが原木の備長炭は、水に沈み燃焼時間が長く火力も強くなります。

カシが原木の備長炭は、水に浮きウバメガシに比べると若干燃焼時間が長くなる分、火力が弱くなります。

特徴が違うますので、どちらの原木の方が良いは難しいですが、ウバメガシの方が若干お値段も高く最高級品とされています。

数十ある窯元どれもが、高品質の備長炭を作っており釜ごとでの製品にバラツキの差があまりないようです。

今回は、紀州備長炭窯元直送の店「杣人」の紀州備長炭を購入しました。

購入した備長炭はコレ!

価格は、5kg 7700円(送料込み) 1kgあたり1540円になります。

購入したポイントは

少量での販売

紀州備長炭の販売は15kgでの販売が多いのですが、「杣人」では3kg・5kgの販売があり私は5kgを注文しました。

15kgは少し場所を取りますし、保管時の湿気にも注意が必要なので5kgぐらいの分量が家庭用には丁度よいサイズ!

品質

アマゾンや楽天でのレビューも高評価でしたし「杣人」の代表者の方は、元銀行員の方で仕事も丁寧だそうです。

作り手が分かる

紀州備長炭を使っている方でも窯元までは知らない方がほとんどのハズ!商品が気にいれば次回も同じ窯元から購入したいと思っています。

このような理由で今回は「杣人」の紀州備長炭を購入しました。

「杣人」には同商品の3kgや

もう少しお安いB級品や

バーベキュー用の備長炭の販売もあります。

詳細は続きに記載していますが、七輪 45号サイズで使う炭の量は1回1kg前後で燃焼は約6時間となります。

備長炭の量

購入の際には、そのあたりを考慮して量や質などを選んで下さい。

土佐備長炭

土佐備長炭は、明治末期頃に紀州備長炭の製炭者が移り住み作られるようになりました。

現在は主に高知県安芸郡周辺で生産されています。

炭の原材料は馬目樫(ウバメガシ)と樫(カシ)となります。

参考一般販売価格 土佐備長炭(丸)12kg 10,044円 1kgあたり837円

土佐備長炭の生産者は63名いますが、近年生産者による品質のバラツキの差が大きいようです。

特に樫(カシ)で作られている土佐備長炭は、中国人の研修者の方が焼かれているケースもあり品質の差が大きいので注意が必要!

↑商品紹介の桜産業では次回注文時に生産者の捺印を指定して購入できますが、最高グレードの窯元を見付ける作業はなかなか大変だと思います。

私は初回から注文できるかは分かりませんが、土佐の匠に認定されている土佐備長炭職人の仙頭 博臣(せんとう ひろみ)さんが作られる馬目樫炭 丸を指定し次回購入しようと思っています。

詳しくは→仙頭 博臣さん紹介ページ(高知県庁HP)

伊豫備長炭

伊豫備長炭の歴史はまだ浅く、愛媛県愛南町に自生するウバメガシを使い久能 忠和(くのう ただかず)さんの手によって約30年前から製造されています。

詳しくは→久能 忠和さん紹介ページ(PDF)

年間生産量は20t。

しかし現在販売されている情報が何処にも無い!

私は愛媛県松山市在住なので、可能ならばこの「伊豫備長炭」を使ってみたい!

と思って色々調べた所・・・

約2年半前に、久能 忠和さんは、なんらかの事情のため製造を辞められたみたいです。

再開予定があるかは不明ですが、おそらくは…難しいと思います。

かなり安価で高品質の備長炭だったみたいだけに非常に残念。

一度は使ってみたかったです。

他社製品にも関わらずご丁寧にこの情報を教えて頂いたのは、ひらがなの「いよ備長炭」を販売されている富士炭化工業さん。

こちらの商品はオガクズの白炭ですが、電話での対応がかなりよかったので製品の品質も間違いないと思います。

オガ炭備長炭を探している方は、機会があれば使ってみて下さい。

日向備長炭

日向備長炭は、日本で二番目の備長炭の歴史を持ち安政3年(1856)頃に紀州より製法が伝わりました。

現在は主に宮崎県北部の延岡市周辺で生産されています。

炭の原材料は樫(カシ)となります。

参考一般販売価格 日向備長炭 樫一級丸(12kg)10,044円 1kgあたり837円

以上が国産備長炭の全てとなり伊豫備長炭は作られていないので、現在購入できる備長炭は紀州備長炭(ウバメガシ・カシ)・土佐備長炭(ウバメガシ・カシ)・日向備長炭(カシ)の3種類になります。




杣人 七輪用A級紀州備長炭とマドラーレビュー

ダンボール箱を開けた瞬間!

杣人紀州備長炭A級

この炭!間違いなくイイ炭!

と直感的に思う素晴らしい光沢の紀州備長炭!

幅32cm・奥行17.5cm・高さ14.3cmのダンボールサイズで送られてきます。

紀州備長炭のダンボール

この備長炭の規格は直径2~4cm・長さ20cmまで

紀州備長炭5Kg

合計で53本の備長炭が入っていました。

ざっくりとしたサイズはこんな感じ!

紀州備長炭サイズA

紀州備長炭サイズB

一番小さいサイズで直径2.5cm・長さ10cm・重さ57g。

紀州備長炭小

一番太いサイズで直径3.5cm・長さ14.5cm・重さ128g

紀州備長炭大

一番長いサイズで直径2.5cm・長さ17cm・重さ93g

紀州備長炭長

この三種類のサイズ前後の備長炭が、均等に混ざっています。

備長炭同士をぶつけると「キーン。キーン。」と気持ちイイ音色!

備長炭の音色

話はそれますが、同梱包で紀州備長炭マドラーも購入!

紀州備長炭マドラー

長さ22.5cm・太い直径1.7cm・細い直径1.3cm

なぜ話を変えたかと言うと

このマドラー超~凄いんです!!

水や焼酎の水割りもこのマドラーで軽く混ぜるだけで

あ~ら不思議

口あたりがまろやかになり美味しくなるんです!

水と備長炭

インスタントコーヒーだって、カフェでドリップしたやさしいマイルドな味に!

インスタントコーヒー

本当にオススメ!

魔法の杖を手に入れた気分です♪

七輪で焼く秋刀魚は極上の味!美味しいサンマの目利きや焼き方のコツ(パート3)に続く